先日、ある高校サッカー部で
「声」をテーマにグループセッションを行った。
よくあるテーマだと思う。
私自身もこれまで何度も扱ってきた。
ただ、今回改めて感じたのは
「声が出ない=意識が低い」ではない
ということだった。
■選手のリアルな声
セッションの中で出てきた言葉は、とても正直だった。
「何してんだよ俺」
「このままだと負ける」
「またミスするかも」
どれも、サッカーをやっている人なら一度は経験があるはずだ。
むしろ
「全く思ったことがない」という選手の方が珍しい。
■なぜ声が出なくなるのか
ここで大事なのは
声が出ない原因は“技術”ではない
ということだ。
多くの場合、原因は
・自分を責める思考
・未来への不安
・焦り
つまり
頭の中がいっぱいになっている状態
である。
この状態になると
・視野が狭くなる
・体が固まる
・判断が遅れる
そして当然、声も出なくなる。
■心の状態をコップで考える
セッションではこんな話をした。
心はコップのようなもの。
・白い水=安心
・黒い水=不安
不安の水が増えると
コップはいっぱいになり、余裕がなくなる。
すると
声も出ないし、動けない。
逆に
安心の水が増えると
少し余裕が生まれる。
すると
声が出る
周りが見える
いつものプレーができる
■声の正体
ここで少しだけ言い切る。
声は「気合い」ではない
声は「回復手段」である
よく
「もっと声を出せ」と言うが
出ないものは出ない。
正確に言うと
出せない状態になっている。
だから必要なのは
声を増やすことではなく
声が出る状態をつくること
である。
■チームとしてできること
今回のセッションでは、いくつかのヒントが出てきた。
例えば
・失点した時に使う言葉を決めておく
・選手ごとに「欲しい声かけ」を共有する
・練習の中で“崩れる場面”をあえて作る
どれも特別なことではない。
ただ
これを“意図的にやるかどうか”で
チームは大きく変わる。
■少しだけ正直な話
ここまで書いておいてなんだが
私自身も、現役時代にこんなことは考えていなかった。
むしろ
「気合いで何とかするタイプ」だったと思う。
だからこそ今は
あの時の自分にこう言いたい。
「気合いも大事だけど、順番が違うよ」と。
■まとめ
最後に一つだけ。
崩れることは問題ではない
戻れないことが問題である
ミスも失点も、なくならない。
だからこそ
戻れるチームかどうか
ここが勝負になる。
その第一歩が
「声」であり
その裏にある「状態」である。
■あとがき
こうして言葉にすると立派に聞こえるが
現場では、まだまだ試行錯誤の連続である。
ただ一つ言えるのは
選手たちはちゃんと分かっている、ということだ。
あとは
それを“どう日常に落とすか”
それだけだと思っている。
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