「勝った時だけ喜ぶチーム」が伸び悩む理由

試合に勝ったときはハイタッチ。
みんなで写真を撮る。

負けたときは、特に何もない。

こう書くと少し極端に聞こえるかもしれませんが、
現場にいると「あるあるだな」と感じる場面でもあります。


もちろん、勝てば嬉しいです。
私も、もしベンチにいたら、つい笑顔になります。

…むしろ、分かりやすく機嫌が良くなるタイプかもしれません。


ただ、その“自然な反応”の中に、
少しだけ注意したいポイントがあります。


承認は、どこに向かっているのか

人の関わりを整理すると、
承認にはいくつかの段階があります。


  • 存在承認(ここにいていい)
  • 感情承認(そう感じていい)
  • 思考承認(そう考えたんだね)
  • 行動承認(やってみたこと)
  • 結果承認(うまくいったこと)

試合の現場では、どうしても

結果承認

が強くなりがちです。


勝ったときは称えられる。
負けたときは何もない。


すると選手の中で、無意識に

「結果=自分の価値」

という回路が強化されていきます。


そのとき、選手の中で何が起きているか

こうなると、プレーの基準が少しずつ変わります。


  • チャレンジより安全な選択
  • 判断より様子見
  • 自分の意思より周りの空気

つまり

「勝ちにいく」よりも
「評価を下げない」が優先される


これが、あの「一歩遅れる感じ」につながります。


指導者の意図との、ちょっとしたズレ

多くの指導者は

  • 勝った喜びを共有したい
  • 負けた悔しさを大事にしたい

そんな思いで関わっています。


ただ、関わり方が結果によって大きく変わると、
選手にはこう伝わることがあります。


「勝った時だけ認められる」


ここに、小さなズレが生まれます。


では、どうするか

ここで大事なのは、

「感情を抑えること」ではありません。


むしろ逆で、

関係性を安定させることです。


例えば

負けた試合でも

  • ハイタッチをする
  • 一言声をかける

そのうえで、悔しさや課題にはしっかり向き合う。



整理するとこうなります。


勝ったとき
→ 喜び + 承認

負けたとき
→ 悔しさ + 承認



ここでの承認は、

結果承認ではなく

存在承認

です。


最後に

指導の現場では、

どうしても結果に心が動きます。


私自身も、
「今日はいい顔して帰りたいな」と思う日もあります。

(だいたい、そういう日はうまくいかないのですが)


だからこそ、意識しておきたいことがあります。


「結果で揺れるのは人として自然。
関わりを揺らさないのが、指導者としての選択。」



結果はコントロールできません。

でも、

選手との関係性は選ぶことができます。


その積み重ねが、

安心してチャレンジできるチームをつくっていきます。

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