怪我による活動休止期間中に経験した、心の変化と成長の物語

活動を一時的に休止してからの最初の1週間は、想像を絶するほどの孤独感に襲われたそうです。サッカー部以外のコミュニティがほとんどなく、誰とも話さなくなったことで、「全ての発言を撤回したい」とまで思ったと言います。

しかし、親しい友人の「お前が戻りたいのは、ただ肩書きに戻りたいだけじゃないか?」「コミュニティに依存しないと生きていけないというところから逃げようとしているんじゃないか?」という言葉が転機に。この厳しい指摘が、「何者でもない自分」と向き合い、「コミュニティに依存しない自分」を模索するきっかけとなりました。結果として、今まで話さなかった人たちにも自分から話しかけるようになり、新しいコミュニティが広がっていったそうです。

プレイヤーからレフェリーへ – 新たな情熱の発見

活動休止期間は、サッカーとの向き合い方を見つめ直す機会にもなりました。先輩は、怪我の痛みがプレーの楽しさを奪っていたことに気づき、「もう一度プレイヤーとしてやりたくない」という気持ちを自覚しました。

しかし、昔から興味があった「審判(レフェリー)」の道を本格的に目指したいと思うように。フットボール自体は好きだが、痛みを抱えてまでプレーしたいわけではない。それならば、審判としてフットボールに関わりたいという新たな情熱を発見し、前向きな気持ちになれたのです。

夏休みは「挑戦」と「自己投資」の連続

この選手は、夏休みを具体的なアクションで埋め尽くす計画を立てました。主な活動は以下の通りです。

•富士山に登頂

•能登半島でのボランティア活動

•兄弟のプロゲーマーとしての最後の大会を観戦

•インドでの8日間の旅(バックパッカーコミュニティを活用した「カオスな」挑戦)

•和歌山での民泊・農業・狩猟ボランティア

•審判の勉強会・セミナーへの参加

特にインドへの旅は、「インドに行ければ、他の海外は怖くないだろう」という気持ちから選んだ大きなチャレンジで、最もワクワクしているそうです。

復帰、そして未来へ – 「選択を正解にする1年」

この期間を経てサッカー部に復帰する際、「それでも俺はここ(サッカー部)を選んだ」と胸を張れる、自発性の高い状態で部に戻れるという感覚を持っています。唯一の懸念は、新しい経験が面白すぎて、サッカー部での活動が物足りなく感じてしまう「非日常中毒」になる可能性だそうです。

年末には、レフェリーとして笛を吹ける状態に体を戻し、怪我をしたからこそ得られた「斜めの視点」でチームに貢献したいと考えています。今年の1年間を振り返るなら、「選択を正解にした1年」と表現するだろうと語っています。

この経験は、一見ネガティブに見える「怪我」や「活動休止」といった出来事を、ポジティブに捉え直し、未来を切り開く力を身につける機会になったと言います。

この選手の物語は、サッカーに打ち込む中でも、時には立ち止まり、自分と深く向き合うことの重要性を教えてくれます。怪我や挫折は、ネガティブな出来事に見えるかもしれませんが、それを「自分を成長させるための大きなチャンス」と捉えることで、新たな発見や道が拓けることがあります。

彼の最終目標は、最高の大学生活を目指して、審判として関東リーグで笛を吹くこと、そして「胸を張って『最高の大学生活だった』と言えるようになること」です。皆さんも、もし何かで悩んだり、立ち止まったりすることがあれば、この選手のように、自分自身を見つめ直し、新たな一歩を踏み出す勇気を持ってみてください。

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