内発的動機付けと相互理解の重要性

今回は、選手たちの内発的動機付けと相互理解の重要性についてお話しします。

夜のミーティングでの問いかけ

先週末は高校サッカー部の1泊2日の遠征に帯同しました。3年生にとっては高校サッカー最後のシーズンとなりますが、選手1人1人が主体的に行動し、より充実した納得感のあるシーズンにできるよう、夜の全体ミーティングでは、選手1人1人に以下の3つの問いかけをしました。それぞれの問いに対し、全員の前で1〜2分程度の時間をかけて答えてもらいました。

  1. 最悪のシナリオは?
    • 例:選手権1回戦であっけなく負けてサッカーと勉強の両立を選んだことを後悔する。
  2. 最高のシナリオは?
    • 例:全力を出し切ってこの仲間と共に全国大会に出場する。
  3. 最高のシナリオが実現した未来の自分から今の自分へのメッセージは?
    • 例:1日1日を全力で練習しろ。

これらの問いかけを通じて、選手たちは自分自身と向き合い、具体的な目標とそれに向かうための行動計画を明確にすることができます。また、チーム全体でお互いの価値観や目標を共有することで、互いに支え合い、励まし合うことができるようになります。

ポイント1:外発的動機付けから内発的動機付けへ

「最後のシーズンなんだから頑張れ!」という言葉は、一見すると選手を励ますように思えますが、実際には外発的動機付けに依存しています。外発的動機付けとは、外部からの賞賛やプレッシャーによって行動を起こすことです。これに対し、内発的動機付けは、選手自身が自分の目標や価値観に基づいて行動を起こすことです。

外発的動機付けは短期的な効果はありますが、内発的動機付けの方が長期的に効果が持続します。なぜなら、選手自身が主体的に行動することで、より深い満足感と持続的なモチベーションを得られるからです。

ポイント2:相互理解のメリット

お互いが本音ベースの価値観や目標を理解し合うことで、チーム内のコミュニケーションが円滑になり、信頼関係が深まります。相互理解を深めるためには、選手たちが率直に意見を交換し、互いの考えや感情を尊重することができる場づくりが重要です。そのためには指導者や保護者が選手の価値観や目標を評価判断せず、白紙で聴く姿勢が大切になります。これにより、チーム全体が一体となり、困難な状況でも支え合うことができるようになります。

結論

高校サッカー最後のシーズンは、選手たちにとって大きな節目となる重要な時期です。外発的動機付けではなく内発的動機付けを重視し、選手自身が自分の目標に向かって主体的に行動できるような問いかけを意識しましょう。また、相互理解を深めることで、チーム全体の絆を強め、困難を乗り越える力を育むための場づくりを意識しましょう。

このシーズンが選手たちにとって充実したものとなるよう、心から応援しています。

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