同じ子なのに、なぜ別人みたいにプレーするのか?

先日、こんなご相談をいただいた。

ある小学生のサッカー選手の話である。

少年団では、あまり生き生きとプレーできない。
ところが、外部のスクールでは別人のように動く。

表情が明るい。
思い切りがある。
自分から仕掛ける。
コーチにも評価されている。

保護者の方は、当然こう思う。

「同じ子なのに、なぜこんなに違うのでしょうか?」

たしかに不思議である。

家では怪獣なのに、外では天使。
家では天使なのに、外では石像。
子どもには、いろいろな変身パターンがある。

大人も人のことは言えない。
私も場所によって、だいぶ違う。(笑)

でもこれは、能力が急に上がったり下がったりしているわけではないのだと思う。

その場所で、その子が何を感じているか。

そこが大きい。

「失敗しても大丈夫」
「自分のアイデアを出していい」
「チャレンジしても受け止めてもらえる」

そう感じられる場所では、子どもは思い切ってプレーしやすい。

逆に、

「ミスできない」
「評価されなきゃ」
「期待に応えなきゃ」

が強くなると、本来の力が出にくくなる。

これは、どこかのチームが悪いという話ではない。

チームの空気。
コーチとの関係。
仲間の目。
出場機会。
過去の経験。
親の期待。

いろいろなものが重なって、子どもの心の状態は変わる。

そして、心の状態が変わると、プレーも変わる。

親としては、原因を突き止めたくなる。

「なんでこっちではできないの?」
「スクールではできるのに」
「もっと自信を持ちなさい」

言いたくなる気持ちは、とてもよく分かる。

でも、まずは答えを急がずに聴いてみる。

「どんな時のサッカーが一番楽しい?」
「今日、自分らしくできたプレーはあった?」
「どんな時に、思い切ってできる感じがする?」

もちろん、小学生なら

「分からない」

も普通にある。

大人でも分からないのだから、子どもが分からなくても当然である。
私など、60年生きていても、まだ分からないことが多い。(笑)

子どもの力を引き出す土台は、安心なのだと思う。

安心できるから、挑戦できる。
挑戦すれば、失敗する可能性は高くなる。
でも失敗しても大丈夫と思える安心感があるから
プレーが伸び伸びするのだと思う。

同じ子どもでも、環境が変わればプレーは変わる。

だから、「もっと頑張らせる」の前に、

その子は、どんな環境で力を出しやすいのか。
どんな声かけで安心するのか。
どんな関わりの中で、伸び伸び挑戦できるのか。

そこを一緒に探していきたい。

などと書きながら、私自身もすぐ原因を探したくなる。

子どもより先に、まず大人の方が安心に戻る必要がありそうである。(笑)

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