子どものやる気と自信を引き出す、心が通うコミュニケーションとは?
先日、「子どものやる気と自信を引き出すコミュニケーション」をテーマに、保護者の皆さん向けのオンライン講演を開催しました。子育てに正解はありませんが、心が通う関わり方には“コツ”があります。今回はそのエッセンスを、ブログでもご紹介します。
◆ 聞く力が、子どもの心を開くカギ
講演の最初に、参加者同士で「ただ話を聞く」ワークをしていただきました。
3分間、相手の話に相づちを打ちながら、途中で口を挟まず、共感的に耳を傾けるというものです。
この「聞く」という行為が、実は子どもたちのやる気と自信を引き出す最初の一歩。
子どもが安心して話せる場をつくることで、心が少しずつ開いていくのです。
◆ やる気を育てる2つのキーワード
講演の中で私が繰り返しお伝えしたのは、次の2つ。
- 安心感
- 小さな成功体験
「自分は大丈夫」「ちょっとできたかも」――そんな小さな感覚の積み重ねが、子どものやる気を育てます。
そのためには、叱る・褒めるではなく、「認める」や「共感する」関わりが大切なのです。
◆ 言いたいことは、サンドイッチで伝える
「注意したいけど、傷つけたくない」
そんなときに効果的なのが「サンドイッチ話法」です。
- 最初にプラスの声かけ(例:「いつも頑張ってるね」)
- 真ん中に伝えたいこと(例:「でも最近、宿題忘れが多いかな」)
- 最後に応援の言葉(例:「きっとできると信じてるよ」)
この順番で伝えると、子どもの心にすっと届き、前向きに受け止めてもらえる可能性が高まります。
◆ 自主性を育てる「魔法の3つの質問」
子どもの考える力や主体性を育てたいときに使える「魔法の質問」があります。
- 最近、困ってることある?
- 本当はどうなりたい?
- そのために、どんなことができるかな?
この質問を通じて、子ども自身が「自分の力で考える」ことが始まります。
親はアドバイスを急がず、聞き役に徹することがカギです。
◆ 最後に:帰ってからが本番です
講演の最後に皆さんにお願いしたのは、
「今日学んだことを、帰宅後に小さな一歩から実践してみてください」ということ。
たとえば、今日からは話をさえぎらずに聞いてみる。
あるいは、ちょっとした注意をサンドイッチ話法にしてみる。
その一歩が、子どもの心に変化を起こします。
子育ては、毎日が試行錯誤。
でも、子どもと向き合う「在り方」を整えることで、親子の関係はぐっとよくなります。
また講演で、皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。
読んでいただき、ありがとうございました。