【親子関係を育てるコミュニケーション術】「サンドイッチ話法」で子どもの自己肯定感を育む
今回は、思春期の子どもを持つ保護者の皆さんと共に、「親子関係を育てるコミュニケーション術」をテーマにオンラインセミナーを開催しました。
セミナーのキーワードは「サンドイッチ話法」。この記事ではその内容と、参加者の実践目標をわかりやすくまとめます。
命令形をやめて「リクエスト」へ
思春期の子どもとの関わりでよく出てくるのが、次のような言葉です。
- 「早くしなさい」
- 「だから言ったでしょ」
- 「なんでやらないの?」
これらの言葉は、親の気持ちとしては当然のものかもしれませんが、子どもにとってはプレッシャーや反発のもとになります。
そこで提案したのが、「リクエスト形式」への転換です。たとえば、
- 「洗濯物を出してくれると助かるな」
- 「スマホはそろそろ置いてくれると嬉しいな」
というように、命令ではなく「お願い」に変えるだけで、子どもも受け入れやすくなります。
実践しよう!「サンドイッチ話法」
ここで紹介したのが、「サンドイッチ話法」。リクエストの前後にポジティブな声かけを挟むことで、子どもが素直に動いてくれやすくなる方法です。
例:
「いつも手伝ってくれて助かってるよ。今日の洗濯物も出してくれる?ほんとにありがたいわ。」
このように「褒める→お願いする→感謝する」の三段構えが、親子の関係性を柔らかく保つコツです。
ある海外の映画監督も、役者に演技指導する際、まず褒めてから指摘をすると言います。親も“家庭の名監督”として、子どもとの対話にこの手法を取り入れてみましょう。
実践に向けたステップ(参加者の声より)
参加者の皆さんからは、以下のような具体的な実践目標が共有されました:
- スマホ・洗濯物・起床などの日常行動にサンドイッチ話法を使う
- 「なんで〜しないの?」「早くしなさい」などNGワードを避ける
- 一日一つだけリクエストをして、子どもとの対話を意識する
- 「一個だけリクエストしてもいい?」と前置きする工夫をする
- 家庭内ルール(例:洗濯物の出し方)を子どもと一緒に作る
- 自分自身のメンタルケアを意識して、穏やかな心で接する
おわりに
思春期の子どもとの関係は、一時的に難しく感じることもあります。しかし、親の言葉や姿勢ひとつで、子どもの心は少しずつ変わっていきます。
ぜひ、今日からできる「サンドイッチ話法」から、はじめてみませんか?