他人軸は、試合中に生まれるんじゃない
――日常の「意識の使い方」がすべて――
試合を見ていると、こんな場面によく出会います。
- ミスをしたあと、動きが止まる
- 失点後、表情が固まる
- ベンチを何度も見る
- しばらくプレーに関われなくなる
こういう選手を見ると、
「メンタルが弱い」
「切り替えができない」
と言われがちです。
でも、現場で長く見ていると、
どうもそれだけじゃない気がしてきます。
他人軸・アンリソースフルは「性格」じゃない
結論から言います。
他人軸がデフォルトになっているのは、
性格の問題ではありません。
多くの場合、
日常でやっている習慣の積み重ねです。
もっと言うと、
「意識が自分の外に散り続ける生活」
これが、
他人軸・アンリソースフルを
当たり前にしてしまいます。
なぜ日常の習慣が、他人の目につながるのか
一つひとつ見ていきます。
① スマホと情報過多
スマホを見ているとき、
選手は何を見ていますか。
- 誰かの投稿
- 誰かの評価
- 誰かの反応
つまり、
常に他人の世界を覗いている状態です。
これが日常になると、
- 自分は何を感じているか
よりも - どう見られているか
が、思考の基準になります。
② 環境の散らかり
ロッカーや部屋が散らかっていると、
- 視界に余計な情報が入る
- 小さな判断が増える
結果、
集中が細切れになります。
これは、
「今、ここに居続ける力」
を、日常的に削っている状態です。
③ ネガティブな言葉
ネガティブな言葉は、
- 過去の失敗
- 未来の不安
に、意識を引きずります。
しかもこれは、
自分で自分を評価する行為です。
これを日常的にやっていると、
「評価される自分」
が、頭の中心になります。
試合中に起きていることは、日常の延長
試合中に、
- ミスを引きずる
- 評価を気にする
- ベンチを見る
これは突然起きているわけではありません。
日常でやっている
「意識の使い方」が、そのまま出ているだけです。
だから、
- 日常で意識が散っている選手は
- 試合でも散る
これは、とても自然なことです。
リソースフルがデフォルトの状態とは何か
ここもはっきりさせます。
リソースフルとは、
集中し続けることではありません。
意識を「今、やること」に
何度でも戻せる状態です。
戻れればいい。
これが、
本番で崩れにくい選手の正体です。
日常でやることは、驚くほど地味
リソースフルをデフォルトにするために、
特別なことは必要ありません。
① 環境を整える
- 目に入る情報を減らす
- 余計な刺激を減らす
→ 意識が散りにくくなる
② 言葉を整える
- 評価の言葉を減らす
- 行動に戻る言葉を使う
例:
「またダメだった」ではなく
「次、何する?」
→ 意識が過去から今に戻る
③ 情報を入れすぎない
- スマホを見る時間を決める
- 触らない時間をつくる
→ 自分の感覚が戻ってくる
これが試合で「戻れる」につながる理由
日常で、
- 散った意識を
- 何度も
- 今ここに戻す
これをやっている選手は、
試合中にミスしても、
無意識で同じことが起きます。
だから、
- 前を見る
- 動く
- 次のプレーを選ぶ
評価ではなく、
行動に戻れる。
まとめ
他人軸やアンリソースフルは、
試合中に突然生まれるものではありません。
日常の「意識の使い方」の結果です。
だからこそ、
- 叱る前に
- 声を荒げる前に
日常を整えることに
目を向けてみてください。
整った日常は、
本番で必ず力になります。
ミスしても、
失点しても、
ちゃんと「今」に戻ってこれる。
それが、
本当に強い選手の土台だと感じています。
