選手の「変化の瞬間」を見逃すな ~自発性と感謝が育つプロセス~

はじめに

サッカー選手の育成において、私たち指導者は技術や戦術だけでなく、「人」としての成長にも寄り添う必要があります。今回は、ある大学生アスリートの体験談から、選手がどのようにして「自発性」と「感謝」の気持ちを育んでいったのか。その過程と、私たち指導者がそこから何を学べるのかを探ります。


1. 外の世界との接触が、自分を見つめ直すきっかけに

T選手は、膝のケガをきっかけに富士山登山やインド旅行といった日常から離れた体験を通じて、自分自身を深く見つめ直しました。特にインドでの貧富の格差との出会いは、「当たり前への感謝」という価値観の変化をもたらしました。

💡指導者の視点:「遠征」や「地域交流」など、非日常の体験は選手にとって大きな気づきのチャンスです。単なる「イベント」で終わらせず、その体験から何を感じたのかを共有する時間を持つことが、内面的成長に繋がります。


2. 生活を整えることで、心が整う

彼は部屋の断捨離をきっかけに、「空間が整うことが心の安定に直結する」という感覚を得ました。モノを減らし、整った環境で過ごすことで、自分に必要なものが見えるようになったといいます。

💡指導者の視点:整理整頓されたロッカールーム、清潔な道具、時間の管理。こうした「環境の整備」こそが選手のメンタルを支える基盤になります。環境作りもまた、指導の一環なのです。


3. 自発性が、本当の意味での成長を生む

「やらされる」ではなく「やりたいからやる」。彼が語ったこの変化は、すべての選手育成における理想の姿です。部活動を一時離れたことで、自分がサッカーを本当に「好き」だと気づいた彼は、主体的に生活習慣を見直し、勉強もトレーニングも自分から進んで取り組むようになりました。

💡指導者の視点:「休む」ことは悪ではありません。時には選手を一歩外に出してあげることが、内発的動機の芽を育てるきっかけになります。選手が「やりたい」と思える環境と関わり方を模索していきましょう。


まとめ:指導者に求められる“待つ力”と“引き出す力”

今回の事例から見えてくるのは、「成長は外的な変化を通して内側から起こる」ということ。そしてその変化は、必ずしもグラウンドの中だけで起こるわけではないということです。

選手が自分のペースで気づき、成長していく。そのプロセスを見守り、支えるのが私たち指導者の役割です。時には「指導する」ことを手放し、「信じて待つ」姿勢が、選手の可能性を引き出す鍵になるのです。

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