2025年3月30日 / 最終更新日時 : 2025年3月30日 Nishida 書籍

【Jリーガーの挑戦】プレッシャーと向き合い、プロとしての自信を掴むまで

■ プロローグ：「このままでいいのか？」という葛藤から始まった

プロサッカー選手として活躍する――
その舞台は華やかに見えるけれど、実際はプレッシャーとの終わりなき戦いでもあります。

2023年5月、あるJリーガーは、自信のなさとモヤモヤを抱えながら、メンタルコーチングを受けることを決意しました。

「自分に本当にこの道は合っているのか？」
「トップ下というポジションに自信が持てない…」
「プレーも人間性も、どう伸ばしていけばいいのか分からない。」

そんな思いの中で、「もしかしたら、メンタルを整えることで何かが変わるかもしれない」と、初めてセッションを受けることに。

そこで彼は、自分の考えや感情とゆっくり向き合う時間を持ち、少しずつ心が軽くなる感覚を覚えました。

「変われるかもしれない」

そう感じた彼は、継続的にセッションを受ける決意をし、ここから彼の新たな挑戦がスタートします。

初回セッションのテーマは、「イマキモ」——今の気持ちを正直に感じること。

これまで彼は、「結果を出さなければ」「まだ足りない」と、自分を追い込むような考えにとらわれていました。しかし、セッションを通じて自分の感情に耳を傾けてみると、こんな言葉が出てきました。

「今までは、できていない自分を否定していた。でも、今はこのままでいいと思えるようになってきた。」

これは大きな変化です。
プロの世界では「もっと上へ」と常に求められますが、その中で“今の自分”を受け入れることができる選手は、心の軸が強くなり、安定したパフォーマンスを生み出せるようになります。

セッションでは「メタ認知」もテーマの一つでした。
これは、“自分を客観的に見る力”のこと。

彼はこう話しています。

「実は今までも無意識にメタ認知してた。でも、意識的に使えるようになったことで、冷静に判断できるようになった。」

例えば試合でミスをしたとき、
以前なら「ダメだ、なんでできなかったんだ…」と自分を責めていた彼が、
今では「どうしてミスが起きたのか？次にどう活かすか？」と冷静に分析できるようになってきています。

これはまさに、“成長する選手の思考”です。

心の安定は、パフォーマンスの安定につながります。
「精神的な負荷が減ったことで、プレーも安定してきた」
そう実感する彼の姿には、以前よりも落ち着きと自信が見え始めています。

「今週やってきたことは間違ってなかった。これを続けて調整していけばいい。」

その言葉からは、もう“迷い”よりも“信頼”が感じられます。

次回のセッションでは、今回の変化をより深く定着させ、さらに高いレベルでパフォーマンスを発揮するためのステップに進んでいきます。

このJリーガーの挑戦は、まだ始まったばかり。
プレッシャーの中でも、自分らしさを見失わずに前に進むその姿は、私たちにもたくさんの勇気を与えてくれます。

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