ある高校サッカー部のミーティングから
先日、ある高校サッカー部の全体ミーティングに参加させていただきました。
内容は個人が特定されない形に編集して紹介します。
ミーティングではまず、指導者からチームに向けて話がありました。
サッカーが上手くなることは大事です。
しかし、それは目的ではなく手段である。
サッカーを通して、人として成長する。
そのことを大切にしていこう、という話でした。
挨拶の仕方
時間の使い方
人の話を素直に聞く姿勢
そうした「人としての姿勢」が、最終的にはプレーにも表れるという話でした。
その後、キャプテンや副キャプテン、各担当の選手たちが前に出て話をしました。
練習の強度を上げよう。
プレスのスピードを上げよう。
もっとボールに関わろう。
そんな前向きな言葉が続く中で、私の印象に残った場面がありました。
ある選手が前に出て、チームの環境について話し始めたのです。
ロッカーや共有スペースが少し乱れている。
だから掃除当番を作って、みんなで整えていこう。
そんな提案でした。
実はその選手は、今ケガでプレーができません。
腰のケガで、復帰にはもう少し時間がかかりそうです。
それでも彼は、1月頃からずっと環境を整えることを続けてきました。
試合の日にはベンチを整え、
脱ぎっぱなしのビブスをたたみ、
散らばったペットボトルを揃える。
しかも一人で黙々とやるのではなく、
「一緒にやろう」
と周りの選手に声をかけながらやっています。
私は中学の頃から彼を知っています。
正直に言うと、昔はこういうタイプの選手ではありませんでした。
だからこそ思いました。
ああ、人って本当に成長するんだな、と。
私はこれまで多くの選手を見てきましたが、
一つだけ共通していることがあります。
選手が大きく成長する前には、必ず態度が変わる。
挨拶の仕方が変わる。
準備の仕方が変わる。
チームへの関わり方が変わる。
プレーが変わるのは、その後です。
サッカーでは、試合に出ることやゴールを決めることが目立ちます。
でもチームには、こういう形で支えている選手が必ずいます。
そして不思議なことに、そういう選手が復帰すると、
チームからの信頼はとても高くなっています。
おそらく彼も、グラウンドに戻ったときには、
チームの中心にいる選手になっていると思います。
もちろん、私の予想が外れることもあります。
メンタルコーチの予想は、天気予報くらい当たるときもあれば外れるときもあります。
ただ一つ言えるのは、
こうしてチームのために動ける選手は、
必ず周りから応援されるということです。
環境を整える。
心を整える。
プレーを整える。
チームが変わるとき、
指導者の言葉が、選手の言葉になる瞬間があります。
そんなことを感じたミーティングでした。
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