0-6の決勝戦で見えた、本当の課題

――「結果依存モデル」から「主体モード」へ

快晴の決勝戦でした。
10時キックオフ。
選手たちはリラックスしてアップをしていました。

監督も言いました。

「守りに入るな。どんどんチャレンジしよう。」

しかし前半終了間際までに0-4。
最終スコアは0-6。

厳しい結果でした。

でも私は、スコア以上に“心の動き”を見ていました。


同じ0-6でも、反応はまったく違った

・声が止まる選手
・感情をぶつける選手
・涙を流す選手
・試合から心理的に離れてしまう選手

その一方で、

最後までベンチでビデオを回し続け、
出場機会の少なかった仲間と握手をしていた選手もいました。

同じ試合。
同じスコア。

でも心の反応は違う。

なぜでしょうか。


結果依存モデルとは何か

多くの選手は無意識に、

「結果=自分の価値」

と結びつけています。

勝てば安心。
負ければ自己否定。

あるいは、

負ければ他人を責める。

でも、どちらも目的は同じです。

自分の存在価値を守ること。


諦めるのは弱さではない

大差がつくと、力が抜ける選手がいます。

これは根性の問題ではありません。

もし、

「本気でやって届かなかったら、自分はダメだ」

という思い込みを持っていたらどうでしょう。

人は無意識に、

・本気度を少し下げる
・感情を閉じる
・試合から心理的に距離を取る

という行動をとります。

なぜか。

本気でやって届かなかった、
という現実を避けるためです。

諦めは、心を守るブレーキです。


なぜ声が出なくなるのか

試合中、声が止まりました。

これは気持ちの弱さではありません。

スコアが離れると、脳は「危険」と判断します。

目立たないほうが安全。
関与しないほうが安全。

声を出すということは、
存在を表に出すこと。

責任を引き受けること。

だから沈黙が広がる。

そしてチーム全体が沈むと、
声を出すことは「浮く行為」になる。

浮くことが怖い。

これが構造です。


第一の習慣「主体的になる」

スティーブン・R・コヴィーは言いました。

人には
「コントロールできる輪」と
「コントロールできない輪」がある。

スコアはコントロールできません。
相手の強さも、過去の失点も変えられません。

でも、

今の態度は選べる。

今の声は選べる。

今の走りは選べる。

主体的とは、
ポジティブでいることではありません。

今、自分ができることを選ぶことです。


結果依存モデルと主体モード

私はこの違いをこう呼びたいと思います。

結果依存モデル
主体モード(役割モデル)

結果依存モデルは、
自分の価値をスコアに依存します。

主体モード(役割モデル)は、
どんな状況でも自分ができることを選びます。

最後まで関わり続けた選手は、
スコアに反応していませんでした。

「今、自分にできることは何か」

に戻っていました。


負けても価値は減らない、は本当か

正直に言えば、

「負けても価値は減らない」

と簡単に言うことに、違和感を持つ人もいるでしょう。

でも、少なくとも言えるのはこれです。

失点は出来事。
ミスは行動。
それは“存在そのもの”とは別。

助手席の自分が、
運転席の自分を責め続けない構造。

ここが育つと、人は折れにくくなります。


チームの共通言語にする

試合後にこう問いかけたい。

「今日は結果依存モデルで動いた瞬間は?」
「主体モードに戻れた瞬間は?」

責めるためではありません。

構造を見える化するためです。

子どもたちが悪いのではありません。

多くの大人も、このモデルに縛られています。

私自身も長年苦しみました。

だからこそ、早い段階で学んでほしい。


指導者と保護者の皆さんへ

試合後、何を問うでしょうか。

「なぜ負けた?」
それとも

「どんな状況でも今自分ができることは?」

問いが文化をつくります。

文化が心を育てます。

0-6の決勝戦。

私は敗戦の中に、
チームの未来の伸びしろを見ました。

あなたのチームは、
結果依存モデルで動いていますか。

それとも主体モード(役割モデル)で動いていますか。

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