プロ野球でも注目されるメンタルパフォーマンスコーチの話

〜アンリソースフルから、どうやってリソースフルに戻るか〜

先日、ある番組でソフトバンクホークスのメンタルパフォーマンスコーチの方がゲスト出演されているのを見ました。
そこで印象的だったのが

「選手の多くが不安を抱えている。だから今はどこに意識を向けるかという集中の部分を8割から9割扱っています」

という言葉です。

プロ野球のトップ選手でも不安はある。
でも大事なのは不安をなくすことではなく意識をどこに戻すか。
この考え方は私が現場で伝えていることととても近いと感じました。


心の状態はアンリソースフルとリソースフルに分かれる

私は心の状態を次の二つで整理しています。

アンリソースフル
不安や焦りが強く力を出しにくい状態。

リソースフル
落ち着いていて今できることに意識が向き力を出しやすい状態。

そしてフローゾーンのような高い集中状態は
いきなりアンリソースフルから入ることはほとんどありません。
まずリソースフルに戻っていること。
そこが土台になります。

下の図は心の状態とパフォーマンスの関係を整理した概念図です。
アンリソースフルからリソースフルに戻り
その先でフローやゾーンに入りやすくなる構造を示しています。
能力の発揮は心の状態に大きく左右されます。


アンリソースフルな時に意識が向いている先

アンリソースフルな時
意識は次のような方向に向きやすくなります。

過去のミス
これからの結果
周囲の評価
審判や観客
期待やプレッシャー

どれも自分ではコントロールできないものです。

一方でリソースフルな時は

今のプレー
次の動き
自分の役割
今できる一つの行動

といった自分がコントロールできることに意識が戻っています。
集中とは結局この意識の向き先の違いだと私は考えています。


運転席と助手席と後部座席のイメージ

よく使う例えがあります。

車の運転で考えると

助手席は思考や不安の声。
運転席は今の行動を決める自分。
後部座席はそれを客観的に見ているもう一人の自分。

アンリソースフルな時は
助手席がとても騒がしくなります。

「また失敗したらどうする」
「評価が下がるかもしれない」

そして厄介なのは
そのまま助手席にハンドルまで奪われてしまうことです。
この状態になると
人によっては足がガクガク震えたり、吐き気がしたり身体症状が出ることもあります。

不安がハンドルを握ってしまうと
車ははどんどん望まない方向に引っ張られていきます。


まず気づくことと否定しないこと

ここで大事なのは
不安を消そうとすることではありません。

「今アンリソースフルだな」と気づくこと。
そして

「この状況なら不安になるのも自然だよな。わかるよ。」

と後部座席の自分が助手席を受入れて共感してあげること。
(これを自己受容と言います)

それだけで思考は少し静かになります。


意識をコントロールできることに戻す

次にやるのはとてもシンプルです。

まず、深呼吸。
アンリソースフルなときは、呼吸が浅くなっていますので
深呼吸で心を整えます。

そして、自分にこう問いかけます。

今自分がコントロールできることは何だろう。

この問いで意識が戻ると
自然と運転席にハンドルが戻ってきます。
これがリソースフルに戻る感覚です。


集中の再現性は振り返りから高まっていく

番組の中で紹介されていたのが
集中できていた時とできていなかった時で
何にフォーカスしていたかを振り返らせるという方法でした。

これは私も同じように現場で行っています。

うまくいった時は何に意識が向いていたか。
うまくいかなかった時は何に意識が向いていたか。

これを言語化できるようになると
何を意識すればリソースフルでいられるか分かるようになります。
そして仮に本番で不安になっても意識を戻す場所が見えてきます。

集中は気合ではなく
再現できるスキルなのです。


不安があるのは前に進もうとしている証拠

不安が出るのは
本気で取り組んでいる証拠でもあります。

だから不安を敵にしなくていい。
助手席が騒いでいても責めなくていい。

ただ

今どこに意識を戻そうか。

そこに戻れるスキルを育てていく。
それが長く伸び続ける選手や折れにくい人を育てる土台だと私は感じています。

フローにどうやって入りやすくなるかについては
また別の機会に詳しく書きたいと思います。


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