途中交代だった選手が、ベストイレブンに選ばれるまで
数年前、ある選手と関わっていました。
当時の彼は、試合に出ても途中交代が多く、
「力はあるのに安定しない」という評価を受けていました。
技術的な課題がゼロだったわけではありません。
でも一番の課題は、ミスをした瞬間の心の反応でした。
- ミスをすると自分を責める
- 評価を気にしてプレーが小さくなる
- 結果に引っ張られて判断が遅れる
よくある話ですが、本人にとってはとても苦しい状態です。
そこで変えたのは、プレーのやり方ではありません。
自分との向き合い方でした。
まず取り組んだのは、
「ミスをなくす」ことではなく、
ミスした自分を否定しないこと。
ネガティブな感情を無理に消そうとせず、
「そう感じている自分」に気づき、受け止める。
すると、不思議なことに次のプレーへの切り替えが早くなっていきました。
自己受容が進むにつれて、
- 判断が安定する
- 周囲を見る余裕が生まれる
- 結果に一喜一憂しなくなる
そんな変化が起き始めました。
そして数年後。
彼はシーズンを通して安定したパフォーマンスを発揮し、
ベストイレブンに選ばれました。
この結果は、ゴールやアシストだけで手に入れたものではありません。
「心の状態が安定した結果として、評価がついてきた」
それが一番近い表現だと思います。
大切なのは、
結果を目的にしすぎないこと。
結果は「心の状態」と「日常の積み重ね」の
副産物として現れます。
もし今、
技術を上げても結果が安定しないと感じているなら、
問い直してみてください。
「自分は、ミスした自分とどう付き合っているか?」
そこが変わると、
プレーも、結果も、驚くほど変わることがあります。
