【事例紹介】ミスから立ち直れなかった選手が「入りの質」を爆上げした理由
今日は、“ミスの連鎖が止まらないタイプの選手” がガラッと変わったエピソード を紹介します。
どのチームにも、こんな選手いませんか?
- ミスすると一気に自信が落ちる
- 次のプレーが消極的になる
- 立ち上がりの5分がとにかく弱い
- 監督が見てると急にビビる
「あ〜いるいる!」と思った指導者は、ぜひ続きを読んでください。
今回のケースは、まさにこの “あるある選手” の変化の物語です。
(※大学サッカー強豪校での実例。個人特定防止のため再構成しています)
【事例②】ミス後の連鎖を断ち切り入りの質を高めた
■ 導入前:ミスするとすべてが崩れる選手でした
彼は技術力もあり、練習でもキレイにプレーできる選手。
でも試合になると…
- 緊張レベルは 4/5
- 自己効力感は 1.5/5
- 集中の入りの質は 2/5
ミスをすると頭の中が「え、どうしよう…」でいっぱいになり、
次のプレーでもまたミス → さらに縮こまる → もっとミス
というミス連鎖ループにハマるタイプでした。
正直に言うと…
こういうタイプの選手、めちゃくちゃ多いです。
そして、彼らは決して“メンタルが弱い”わけではなく、
“戻り方を知らないだけ”。
■ 取り組んだこと:じつはすごくシンプル
資料の中でも書いてありますが( 【事例②】ミス後の連鎖を断ち切り入りの質を高めた )
取り組みはとても“普通のこと”ばかりです。
① 成功体験の「感情」をストック
過去にうまくいった瞬間の 感情の温度 を言語化して保存。
ミス直後にその“感覚”を取り戻すトレーニングです。
これ、選手は最初「そんなことで変わる?」と言いますが、
変わります。想像以上に。
② 落ち込んだときの“セルフトーク”を事前に決める
ミス後の「うわ終わった…」という自動思考を止めるために、
自分にかける言葉を あらかじめ設計 しておきます。
これだけで、選手の“心の交通整理”が一気にうまくいく。
③ 試合前ルーティンで「入りの質」を固定化
特に効果が大きかったのはこれ。
何となく試合に入り、何となく失点する…を防ぐために、
- 深呼吸
- ボールタッチ数秒
- 一番得意なプレーのイメージ
- 周囲の状況確認
などを 毎回同じ順番で固定化。
これで立ち上がりの集中のムラが激減しました。
④ 日常の“整える習慣”の強化
部屋の整理整頓や用具準備など、
「メンタル関係ないじゃん?」と思われる部分ですが…
これが効きます。
むしろここが効きます。
選手は整っている環境のほうが、
試合中の判断がぶれにくい のです。
■ 結果:見違えるほど安定した選手に
資料( 【事例②】ミス後の連鎖を断ち切り入りの質を高めた )によると、1年後には…
- 感情コントロール 3.0 → 4.0
- ゾーン体験 0 → 3.0(新規習得!)
- 再現性 5.0 / 5
- メンタル成長 5.0 / 5
さらに行動面では:
- ミスを引きずらずに即リセット
- 試合の立ち上がりで主導権を握れる
- ボールタッチの質が爆上がり
- 怪我期間も前向きに過ごし、復帰直後から高パフォーマンス
と別人のような選手へと変化。
本人もこう言っていました。
「ミスした後の“戻り方”が分かりました」
「入りの質が変わると試合全体が楽になります」
これは偶然の成功ではなく、
誰にでも再現できるメンタルの成長モデル です。
■ 指導者へのメッセージ
この選手の成長から改めて感じたのは…
✦ 技術の問題よりも “感情処理” が試合を決める
✦ 怪我期間の声かけひとつで選手の未来が変わる
✦ 「入りの質」はメンタル × ルーティンで簡単に上がる
そして何より、
メンタルは“特別な才能”ではなく、
整え方を知れば誰でも強くなるスキル だということ。
指導者が少し言葉を変えるだけで、
選手は驚くほど変わっていきます。
■ 最後に(西田より一言)
ミス連鎖で沈んでいく選手を見ると、
つい「気にするな」「切り替えろ」と声をかけたくなる。
でも、本人は 切り替え方 が分からないだけなんです。
そんな選手が“戻れる場所”を一緒に作ってあげると、
チーム全体の空気がガラッと変わります。
ぜひあなたのチームでも、
今日のケースをヒントにしてみてください。
