リバウンドメンタリティーとは

崩れても戻れる人とチームを育てる

ミスを引きずる。失点して、自分を責める。大事な場面で緊張し、いつものプレーができない。

そんなとき、自分の状態に気づき、捉え直し、次の行動を選ぶ力を、私はリバウンドメンタリティーと呼んでいます。

その土台にあるのは、「人には本来、崩れても戻る力がある」という考えです。

本人の力を信じ、必要な支えを得ながら、もう一度挑戦できる関係と環境を育てることを大切にしています。

「役に立ちたい」と「役に立たなければ価値がない」

勝ちたい。成長したい。チームの役に立ちたい。どれも大切な願いです。

ただ、「結果を出せなかった自分には価値がない」と考えると、一つの失敗が、自分自身を否定する理由になってしまいます。

失敗を悔しがることや、責任を感じることが、すべて自己否定というわけではありません。大切なのは、プレーの振り返りと、自分の価値を分けて考えることです。

「パスの判断を改善したい」と、「自分はだめな人間だ」は違います。

何が起きたのか。次に何を変えられるのか。本人の話を聞きながら、一緒に整理します。

失敗しても尊重される「安心の土台」

「ミスをしても、自分の価値は変わらない」
「結果が出なかった日も、大切な仲間である」

そう感じられる関係を、私は「安心の土台」として大切にしています。

選手の存在を尊重することと、プレーや行動に高い基準を持つことは、両立できます。

必要な改善は具体的に伝える。約束や責任も曖昧にしない。その一方で、人格を否定したり、失敗した相手を仲間から外したりしない。

試合に出るための基準と、人として大切にされることも別です。出場機会を約束することではなく、出場できないときにも本人への尊重を変えないということです。

これが、RMで大切にする「安心×基準」です。

この土台を育てながら、次のような変化を目指します。

  • 失敗への恐れによる過度な緊張が和らぐこと
  • 自分から挑戦を選べること
  • 自分を責め続けず、次の行動へ戻れること
  • 失敗を振り返り、改善に生かせること
  • 成長や、仲間と取り組む楽しさを感じられること

これらは、実践を通じて目指す変化です。RMによる効果として実証されたものではなく、変化の現れ方や時間には個人差があります。

自分に気づき、次の行動を選ぶ

練習や試合での経験を、4つの視点から振り返ります。

Notice|気づく

今、何を感じ、何を考えているのか。身体の緊張も含めて、自分の状態に気づきます。

Return|今に戻る

起きた事実と、自分の解釈を分けます。「パスを奪われた」という事実から、「また失敗するに違いない」と考えていないか。呼吸や目の前の状況に意識を戻します。

Rebound|選び直す

次に自分ができることを選びます。守備の位置に戻る、味方に声をかけるなど、具体的な行動へつなげます。

Vision|目指す姿を確かめる

どんな選手になりたいのか。何を大切にプレーしたいのか。その思いを、日々の行動につなげます。

いつも4つを順番通りに行う必要はありません。その場で必要な視点を使い、後から振り返ることもできます。

指導者・保護者・仲間の関わり方

選手が失敗したとき、周囲がどう接するかも大切です。

改善すべきプレーは伝えながら、本人への尊重は変えない。結果とともに、挑戦や改善にも目を向ける。すぐに答えを渡す前に、本人の話を聞く。

例えば、落ち着いて話せるときに、「あの場面、どう見えていた?」「次はどうしてみたい?」と尋ねてみる。同じ質問でも、表情や声の調子によっては、責められているように聞こえることがあります。

問いの言葉だけでなく、どんな気持ちで相手に向き合っているか。そのあり方を、私自身も振り返りたいと思っています。

指導者や保護者も、結果への責任や期待を抱えています。誰かを責めるのではなく、自分の声かけや関わり方に気づき、選び直すことを大切にします。

仲間同士も同じです。ミスの後は次のプレーを支え、必要な改善は落ち着いて伝える。何でも「ドンマイ」で済ませず、信頼を保ちながら学び合う関係を目指します。

日々の経験の中で育てる

対話や研修で気づいたことを、練習や試合で試してみる。その経験を振り返り、次の行動を考える。

一度でうまくできなくても、その経験を次の材料にします。

育成年代のサッカーを中心に、学校、家庭、職場でも、自分と相手を大切にしながら挑戦できる関わりを考えていきます。

個人セッションでは、本人の悩みや目標を対話で整理します。セミナー・研修では、対象となる皆さんと、現場で生かせる考え方や関わり方を学びます。

今、何が起きているのか。これからどうなりたいのか。まずは、お話を聞かせてください。

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